都丸敬介の何でもマルチメディア!

*都丸講座「何でもマルチメディア」ご愛読ありがとうございます。
当講座は6月よりTomaru Blogとして下記に公開いたします。今後はそちらをご覧下さい。
しばらくはテスト走行となりますが、引き続きご愛読のことお願いいたします(05年6月13日)
URL は http://www.binet.co.jp/blog/tomaru/ です。

なんでもマルチメディア(393)eラーニング

 4月末に国内の46大学が協力して、インターネット利用型eラーニングの「オンデマンド授業流通システム」を立ち上げたという報道がありました。学習結果は正規の単位として認定されるということです。この報道に接して感じたのは「ずいぶん時間がかかるな」ということです。2001年に改訂された大学設置基準で、通信制では卒業に必要な124単位の全てを、通学制では60単位までを習得できることになったようですが、問題は、魅力ある学習コースの充実と運用体制の整備にあります。

 私自身、1990年代初期から、テレビ会議利用型やインターネット利用型eラーニングの実験およびeラーニング用教材の作成に関わって来ました。これらの経験や企業におけるeラーニングの利用状況と比較すると、大学のeラーニングの導入は驚くほど遅々としています。1990年代中頃、インターネットを利用するオンデマンド型eラーニング普及の鍵は、ブロードバンド・ネットワークの普及と密接に関係があることを議論したことがあります。

 2000年代に入って、ブロードバンド・サービス利用者が急増したにもかかわらず、すでにeラーニング履修者が300万人を超えたという米国と比べて、大学教育における日本のeラーニングの導入は非常にゆっくりしています。今度こそ、大学のeラーニングの本格的な発展を期待したいです。大学の単位を修得できることは、若い人たちだけでなく、シニアー年代の人たちに新しい生き甲斐あるいは刺激を与えることになるはずですが、この面での学習環境整備はこれからの課題です。

都丸敬介(2005.05.21)

 

なんでもマルチメディア(392)ツタンカーメン

 今から3,300年以上の昔に死亡したという、エジプトの若い王ツタンカーメンの頭部を、ミイラのCTスキャン・データとコンピューター・グラフィックスで再現した画像が、テレビや新聞で紹介されました。

 ツタンカーメンのミイラを覆っていた純金のマスクが東京で公開されたのは、1965年だったと記憶しています。数時間行列して見たこのマスクに、昨年、カイロのエジプト考古学博物館で再会して、なんとも形容できない感動を覚えました。ツタンカーメンの特別展示室には、黄金の棺と、この棺を納めた木製の外側の棺がありました。テレビで見た頭部の復元画像は見事ですが、博物館の展示品が持つ迫力は感じられません。

 顔を復元するだけでなく、骨から死亡年齢や生前の生活あるいは職業まで推定することができるそうです。このことは、人類学者ギデオン・オリヴァーを主人公とする、推理小説作家アーロン・エルキンズの一連の作品に見事に描かれています。これらの作品の面白さは、目の前にある材料から、あることを推理し、それを裏付ける証拠を探すことであり、情報通信分野の研究開発の楽しさや興奮にも通じます。

 エジプトに行ったとき、ガイドが「エジプトの繁栄はクレオパトラの死で終わった」と説明しました。これはガイドの教育マニュアルに書かれているのか、それとも当人の考えかを確認しませんでしたが、観光収入が国家収入の三本柱の一つであるエジプトの現状をみると、本当にそのように考えている人たちがいるのかもしれません。ツタンカーメンのミイラが発見された王家の谷にある幾つかの王の墓を見ましたが、壁画や天井画はすばらしいものです。移動できないこれらの文化遺産は、3千年前の祖先が残した魂なのかもしれません。

都丸敬介(2005.05.15)

 

なんでもマルチメディア(391)一期一会

 今年のゴールデン・ウィークが終わりになりました。この期間に旅行をして、一生の記憶に残る出会いをした人が沢山いることと思います。

 今から30年以上も前に、イタリア・ミラノで開かれた国際会議に出席したときのことです。週末は会議がないので、列車に乗って隣国スイスのツェルマットに行きました。国境のシンプロン・トンネルを通り、列車を乗り換えてツェルマットに着いたのは午後3時過ぎ。宿の予約をしてなかったので、喫茶店のウェイトレスに尋ねたところ、叔父さんが経営している、山小屋風の新しい小さい宿を紹介してくれました。この宿に小学生の少年がいて、日本人のお客は初めてだということで、つききりでいろいろと話しかけて来ました。どんな話をしたか覚えていませんが、今でも思い出す一時でした。

 ミラノへの帰路、ヘミングウェイの名作「武器よさらば」の舞台になったマジョーレ湖に見とれてしばらくすると、相席のイタリア人が「もうすぐ美しい場所が現れるからカメラを用意しろ」という意味のことを、早口のイタリア語と手振りで教えてくれました。彼はイタリア語しか話せず、私はイタリア語が分かりませんでしたが、彼がドイツに出稼ぎに行った帰りであることや、国際列車の車内での両替はレートが悪いことなどを知りました。今はユーロに統一されたので、列車内の両替はないと思いますが、当時は車掌のように鞄を首にかけた両替屋が列車内を歩いていました。

 フランス・ブルターニュ地方にあるフランステレコムの研究所を訪問したときのことです。パリからの交通が不便だから前夜はブレストに泊まるようにと、フランステレコムが手配してくれたのが、家族経営のこぢんまりとした宿で、女主人が一切の世話をしてくれました。朝の出発が早いからといって、夕食後に翌日の朝食を部屋に運んできました。そして「タクシーを手配しておいたから、裏口から静かに出て行くように」といわれました。この気配りは嬉しかったです。このマダムのアドバイスで、小高い丘の上から、フランス海軍の練習艦「ジャンヌダルク」を見たのも懐かしい思い出です。

 これからもこうした小さな出会いを大切にしたいと思います。

都丸敬介(2005.05.08)

 

なんでもマルチメディア(390)コンピューター犯罪の手口

200410月に実施された、経済産業省主管の情報処理技術者試験「テクニカルエンジニア(ネットワーク)」に次の問題が出題されました。

 「コンピューター犯罪の手口に関する記述のうち、適切なものはどれか。」

ア. サラミ法とは、不正行為が表面化しない程度に、多数の資産から少しずつ詐取する方法である。

イ. スキャベンジング(ごみ箱あさり)とは、回線の一部に秘密にアクセスして他人のパスワードやIDを盗み出してデータを盗用する方法である。

ウ. トロイの木馬とは、プログラム実行後のコンピューター内部又はその周囲に残っている情報を密かに探索して、必要情報を入手する方法である。

エ. なりすましとは、ネットワークを介して送受信されている音声やデータを不正に傍受する方法である。

 正解はアの「サラミ法」ですが、「スキャベンジング」、「トロイの木馬」、および「なりすまし」はいずれも実在するコンピューター犯罪手口です。

 スキャベンジングは、ハードディスクや磁気テープなどの記憶媒体、あるいはコンピューターの内部メモリーに残っているデータをあさって、情報を不正入手する方法です。

 トロイの木馬は、一見正常に見えるけれども、一旦起動するとコンピューターの異常動作やセキュリティー上のトラブルを発生するソフトウェアのことです。ホメロスが描いたトロイ戦争で使われた木馬の振る舞いに似ていることからこの名がつけられました。

 なりすましは、IPアドレスを偽装するなどして、他人になりすまし、ネットワーク・システムを悪用する不正行為で、スプーフィングともいいます。

 これらの犯罪行為は、みな1980年代あるいは1990年代に生まれ、次第に巧妙になってきました。困ったことですが、一人でも多くの人が関心をもって、対策に取り組まなければならない社会問題です。

都丸敬介(2005.05.01)

 

なんでもマルチメディア(389)公開鍵暗号の仕掛けと利用

 公開鍵暗号は、暗号化鍵と復号鍵が異なる不思議な暗号方式です。暗号文を作るのに使った暗号化鍵では暗号文を解読(復号)できないのです。共通鍵暗号では、元の平文(平文)メッセージの文字を別の文字に置き換えたり文字の順序を入れ替えて暗号化し、暗号化とは対称的な操作で復号します。これらの操作は数学理論に基づく計算ではありません。これに対して、公開鍵暗号では平文および暗号文を長いビット列の大きな数として扱い、計算によって平文から暗号文を作ります。そして、暗号文の作成とは別の計算によって、暗号文から平文を復元します。

 公開鍵暗号通信には、暗号化鍵を公開する方法と、復号鍵を公開するがあります。公開暗号化鍵を使う暗号通信では、複数の暗号文送信者が同じ公開暗号化鍵を使って、一人のメッセージ受信者に対して、暗号化したメッセージを送ることができます。たとえば、複数の事業所の責任者が、経営上の重要な機密情報や人事関係の情報を本社の管理部門に送るときなどに有用です。消費者が通信販売会社に商品を注文するときに、注文内容やクレジットカード番号のような、重要な個人情報を暗号化して送るのにも役立ちます。

 公開復号鍵を使う暗号通信は、企業や組織の中枢部門から業務の現場責任者に一斉に秘密の指示を与えるときなどに役立ちます。公開復号鍵を使うメッセージ配信の主な利用方法として、「メッセージ内容の秘匿」と「メッセージ内容が正しいことの証明」の2種類があります。メッセージ内容の秘匿では、メッセージ本体の全文を暗号化して情報内容の漏洩を完全に防ぎます。メッセージ内容が正しいことの証明では、メッセージ本体を平文のまま送り、そのメッセージの送信者が偽者ではないこと、およびメッセージの内容が改ざんされてないことを証明するデータを暗号文で送ることができます。

 ネット犯罪が大きな社会問題になっていますが、暗号技術を利用することで、多くの被害を防ぐことができます。暗号技術は難しくて分からないと敬遠するのではなく、利用面の効果について、多くの人たちが関心を持つような啓蒙活動が必要だと思います。

都丸敬介(2005.04.24)

 

なんでもマルチメディア(388)暗号鍵の交換

 ネットワーク社会には便利さと背中合わせの危険が多くあります。ネットワーク犯罪を防ぐために、暗号技術が大きな役割を担っていますが、暗号技術は非常に難解なので、実際に使う場面では多くの混乱や誤解が交錯しています。

 情報の秘匿を目的とした暗号技術の開発と応用は暗号通信から始まりました。暗号通信の基本は、平文(ひらぶん)と呼ぶ普通の文字で書かれたメッセージを、意味が分からない暗号文に変換して送り、受信側で再び平文に戻すことです。送信側で平文を暗号文に変換する操作を暗号化、受信側で暗号文を平文に戻す操作を復号といいます。

 暗号技術には、平文を暗号文に変換する操作方法を規定する「暗号アルゴリズム」と、暗号処理の実行条件を決める「暗号鍵」の2つの要素があります。同じ暗号アルゴリズムを使っても、鍵のデータが違うと違った暗号文ができます。

 暗号技術は、暗号化と復号で同じ暗号鍵を使う「共通鍵方式」と、暗号化と復号で異なる暗号鍵を使う「公開鍵方式」の2種類に大別されます。公開鍵暗号方式は、暗号化鍵と復号鍵のどちらかを公開してもメッセージの機密性を保つことができます。どちらかの鍵を公開できることが、インターネットを始めとする多くのコンピューター・ネットワークの応用に都合がよいので、通信販売や電子取引などでの公開鍵暗号の利用が急速に拡大しています。

 初歩的な共通鍵暗号は紀元前から使われていますが、公開鍵暗号が発明されたのは1970年代です。公開鍵暗号の発明をうながした現実的な必要性は、共通鍵暗号の暗号鍵を安全に配布することにあったのです。コンピューターが実用になる前の、第2次世界大戦時代には、暗号鍵をどのようにして安全に関係者間で配布するかということが大きな問題でした。コンピューター・ネットワークが発展した1970年代に、通信回線を使って送る暗号鍵の情報を盗聴あるいは傍受されても、暗号鍵の機密性を確保する技術として、共通鍵暗号用の鍵配送方式が発明されました。これが公開鍵暗号に発展したのです。暗号技術は現代社会の安全を守る大切なことなので、次回からいくらか具体的に説明します。

都丸敬介(2005.04.17)

 

なんでもマルチメディア(387)ヴァチカンのアイスクリーム

 ローマ法王が亡くなられた後、連日のヴァチカンからのテレビジョン放送を見ていて、条件反射的にアイスクリームの記憶がよみがえりました。私はクリスチャンではありませんが、世界の文化に大きな影響をもたらしているヴァチカンの雰囲気を一度は実感したいという思いがあり、19938月に夏休みを利用して訪問したことがあります。

 冷やりとしたサンピエトロ大聖堂から出て、強い日差しを遮るものがない広いヴァチカン広場を横切ったところに、屋台のアイスクリーム屋がいました。迷わずに選んだ大きなソフトクリームの感触を今でも覚えてます。広場を埋め尽くしている葬儀に集まった大群衆の映像を見ていて、アイスクリームが欲しいだろうなと不遜なことを考えました。

 アイスクリームは16世紀にイタリーで開発されたといわれるだけに、イタリーのアイスクリームは格別に美味しいと思います。古い映画ですが、「ローマの休日」の中で、主演のオードリー・ヘップバーンがアイスクリームを楽しんだスペイン広場の辺りは、私が行ったときにもアイスクリーム屋が何軒かありました。

 文献によると、イタリーで生まれたアイスクリームは、フランスに嫁いだカトリーヌ・ド・メディチと共にフランスに伝わり、その後イギリスからアメリカに広がったということです。いつだったか、パリのシャンゼリゼ通りに面した大衆的なレストランで、一抱えもあるガラスのボウルに入ったアイスクリームがデザートにでたことがあります。それが一人前ではなく、すきなだけ自分の皿に取り分けてよいということだったのですが、印象に残っています。些細なことでも、旅先の食べ物は記憶に残ります。これが旅の楽しさの一つかもしれません。

都丸敬介(2005.04.11)

 

なんでもマルチメディア(386)個人情報保護法

 200541日に個人情報保護法が施行されました。この新しい法律の施行に先立って、2004年中頃から、関連セミナーが次々に開催され、多くの解説書が出版されました。また、大手保険会社では、2004年度には1億円だった企業向けの個人情報漏洩保険の収入が、2005年度には一気に20億円に増えたということです。

 手元に一冊の本があります。1993年に出版された「三井海上情報セキュリティ研究会編:情報セキュリティ」という本です。これは1993年に三井海上火災保険(株)が開いたセキュリティのセミナーで講演したときに頂戴したものですが、あらためて読み直すと、今から10年前に熱心に議論されたにもかかわらず、情報セキュリティを守るための本質的なことがあまり実行されてないことがわかります。新聞の解説やセミナーの案内などを見ると、最近数ヶ月のセキュリティ・フィーバーで論じられた内容の多くは、個人情報流出を防ぐ方法論です。これは大切なことですが、セキュリティ・ポリシーを確立して徹底させるという、より本質的な視点が欠けているように思えます。

 社外に持ち出したノート型パソコンから情報が流出するのを防ぐために、全社のノート型パソコンをデスクトップ型に置き換えて持ち出せないようにした企業があるということですが、なにかちぐはぐな感じがします。以前から、ノート型パソコンを鎖で机につないで、持ち運びできないようにしている企業がありますが、このほうがスマートかもしれません。

 個人情報法保護法の施行に関連して、シュレッダーの特需が発生し、20053月末には、供給が需要に間に合わなくなったという報道がありました。セキュリティに対する問題意識が高まったのは結構なことですが、シュレッダーで文書を裁断するのは誰かということまで考えられているかどうか疑問があります。私は現役時代には、自席の近くにシュレッダーを置いていて、必ず自分で文書を裁断していました。

 情報セキュリティに対する取り組みを一過性のことで終わらせないよう期待します。

都丸敬介(2005.04.03)

 

なんでもマルチメディア(385)シェイクスピア・ホテル

 刑事もののテレビドラマを見ていて、ちょっと気になるセリフに出会いました。尼寺に幽霊が出るという話の中で、「イギリスのストラトフォードのシェイクスピア・ホテル206号室には、自殺した女主人の幽霊が出る」という一言があったのです。前後の脈略がない唐突な言葉だったのですが、忘れていたことを思い出しました。

 英国バーミンガムで開かれた国際会議が終わった後、ロンドンに帰る途中で、シェイクスピアが生まれ育った「ストラトフォード・アポン・エイボン」に立ち寄ったことがあります。このとき泊まったのがシェイクスピア・ホテルでした。中世風の重厚な建物で、部屋の外を人が歩くと「ぎしぎし」と音がする、まさに幽霊が出そうな雰囲気のホテルでした。

 午後、シェイクスピアの生家などを見学して3時過ぎにホテルに戻ったときのことです。のどが乾いたので、ロビーでビールを注文すると、「今はティー・タイムなのでアルコール飲料は出せません」と断られました。ところがしばらくして「あなたはレジデントか」と聞かれました。どういう意味でレジデントという言葉を使ったのか分かりませんでしたが、「そうです」と返事をすると、「それならビールをもってきます」ということになりました。

 夜、シェイクスピア劇場でハムレットを見ました。7時半開演なので、その前に劇場の近くのレストランに行ったところ、「シアター・メニュー」という定食だけがありました。正規のメニューの食事ができるのは、もっと後の時間からということでした。場所柄いろいろなことがあると、感心したことを覚えています。ハムレットについてこのとき書いたメモには「衣装やセリフは現代的だった」とあります。劇が終わったのは11時半近い遅い時間でしたが、気持ちよくホテルに帰りました。その夜、幽霊は出ませんでした。

 ロンドンまで帰るのに、英国鉄道(BR)の幹線が通っているレミントン・スパ駅から急行に乗りました。混み具合が分からないので指定席乗車券を買い、駅員に1号車は前か後ろかと聞くと、「列車の編成は決まってないので、到着しないと分からない。プラットホームの真ん中にいれば乗り遅れることはないよ」といわれて、妙に納得しました。

都丸敬介(2005.03.27)

 

なんでもマルチメディア(384)電話のコールバック

 振り込め詐欺の手口がますます巧妙になってきたことが報じられています。その一例として、呼び出された電話機に表示する電話の発信者番号を偽装して、被害者を信用させたという仕掛けがテレビジョン報道で紹介されました。国内通信事業者の電話交換機に侵入して表示する番号を偽装するのは難しいので、米国の通信事業者の電話交換機を悪用したということです。このような方法をよく考えたと感心し、実行者の技術力には驚きましたが、恐ろしいことです。

 情報通信システムの悪用による被害を防ぐセキュリティ問題が、多くの人たちの身近なこととしてクローズアップされてきましたが、中にはインターネットの商用サービスが始まった1990年代よりも前からあった問題があります。

 例えば、電話による情報流出を防ぐための基本の一つとして、「コールバック」つまり電話のかけ直しがあります。かかってきた相手の電話番号や氏名を確認して接続を切り、電話を受けた側からかけ直すということです。多くの企業が、情報流出を防ぐために、コールバックの徹底を指導して実行していますが、このことが振り込め詐欺対策にも役立つという解説をテレビジョン報道で見たことがありません。

 「不審な電話がかかってきたときは、相手の電話番号と氏名を確かめてかけ直す」という簡単なことで、被害を防ぐことができるはずです。コールバック接続ができれば、犯罪者が使った電話番号が分かりますから、後で犯罪者を探すのにも役立ちます。「こちらから電話をかけ直すから番号を教えてください」といえば、多くの犯罪者は詐欺行為を止めるかもしれません。

 コールバックを行うことだけでは被害を完全に防ぐことができないかもしれませんが、こうした、以前からある実用的な知恵を多くの人たちに周知するにはどうしたらよいのでしょうか。放送や新聞に期待します。

都丸敬介(2005.03.21)

 

なんでもマルチメディア(383)スイスの山

 3月9日の日本経済新聞夕刊の「世界途中下車」という連載記事に、スイスのルツェルン郊外にあるピラトス山(2,132m)登山電車の話がありました。この登山電車は、1,000m進むと480m登る、世界一急勾配の電車として知られています。新聞記事を読んで、以前この登山電車に乗ったときのことを思い出しました。

 チューリッヒのホテルで探した日帰り観光バスに乗って、ウィリアム・テル伝説の舞台や古都ルツェルン、そしてピラトス山を一巡しました。この登山電車は勾配が急なだけでなく、岩山をくり抜いただけの荒々しいトンネルをいくつもくぐります。眼下の大きな湖や周囲の山々の展望がすばらしかったことを十数年経った今でも覚えています。

 山頂駅で写した写真を見ると、「標高2,132m ピラトス山へようこそ」という日本語の看板と、「歓迎光臨 皮拉特斯山 海抜2,132m」という看板があります。

 次の日は、別の日帰り観光バスで、ティトリス山(3,238m)に行きました。日本で出版されていたガイドブックには載っていなかったのですが、思いがけないロープウェイがありました。巨大な氷河の上をまたぐ、空飛ぶ円盤のようなゴンドラです。山裾の乗り場から山頂までの45分の間に、円形ゴンドラが一回転します。したがって、どの場所に乗っても360度の展望を楽しめるという仕掛けです。ロープウェイは人を運ぶだけでなく、優れた観光手段だというコンセプトでしょうか。サービス満点です。

 氷河を見下ろすロープウェイとしては、シャモニーの町から、標高3,842mのエギーユ・ド・ミディ展望台に行くものが印象に残っています。展望台からヨーロッパの最高峰モンブランが手に取るように見えました。このロープウェイで4人乗りのゴンドラに乗り合わせた、日本人の新婚旅行の新婦が、上りの途中で高山病になってしまいました。見ていて気の毒でしたが、どうにもなりませんでした。旅行を楽しむには無理は禁物です。

都丸敬介(2005.03.13)

 

なんでもマルチメディア(382)人体通信

 以前から基礎研究が行われていた人体通信がそろそろ実用の段階に入ってきたようです。現在の人体通信は、通信ケーブルや無線電波の代わりに、電気信号の伝送媒体として人体を使う短距離通信技術です。通信端末を身につけた人が、センサーを備えた物に触れたり、あるいは互いに手を握ると、相互にデータのやりとりができるという代物です。握手をして名刺のデータを交換する、部屋の入り口にあるセンサーにタッチして個人識別データを送る、などの応用が考えられています。

 これまでに発表された人体通信は初歩的なものですが、最先端技術を駆使するスパイ小説や戦争小説には、いろいろな人体通信が描かれています。その中には、作家が描いた夢が実現すれば、多くの人たちの日常生活に大きな恩恵をもたらすと思われるものがあります。その多くは、脳の働きを伝えてコンピューターの操作や制御を行うものです。

 ヘンリー・ポーターの「スパイズ・ライフ 」(新潮文庫)では、頭に銃弾を受けてしゃべれなくなった若者が、考えていることをセンサーを通してパソコンに入力することが、物語の進展に大きな役割を果たしています。

 デイル・ブラウンの「エアフォースの幻影」(二見書房)では、パイロットの脳に埋め込んだ半導体チップとコンピューターがリンクして、パイロットの意志だけで、高性能の小型無人戦闘機群を制御するという設定になっています。

 1970年代から80年代にかけて「人工知能」という言葉が盛んに使われました。最近はこの言葉をあまり目にしなくなりましたが、脳の働きや目の動きで表現される情報を明示的に表す技術の研究開発が、もっと活発になってもよいのではないかと思います。

都丸敬介(2005.03.06)

 

なんでもマルチメディア(381)ブヌヌにバナナ

 NHKテレビの言葉遊び番組の中に、「ブヌヌにバナナ」という、簡単な暗号解読ゲームがあります。この暗号は一つの文字を別の文字に置き換える「換字」方式です。換字は古典的な暗号技術の一つです。古典的な暗号技術には、このほかに文字の順序を入れ替える「転置」があります。1970年代に米国で標準化され、日本でも広く使われているDES(データ暗号化規格)は換字と転置を組み合わせたものです。

 暗号技術では、暗号文を作る手順を規定した「暗号アルゴリズム」と、暗号文を作るときの条件を規定した「暗号鍵」を使います。

 「ブヌヌにバナナ」の暗号アルゴリズムは、50音表の行の範囲で行う換字です。例えば「ア行」の五つの文字アイウエオを一つの輪にして、決められた数だけずらします。「ア」を二つ後にずらすと「ウ」になります。同じルールを当てはめると、「バ」は「ブ」に、「ナ」は「ヌ」になります。この場合の暗号鍵は文字をずらす数の「2」です。

 DESでは、元のデータを64ビットずつのブロックに分けて、それぞれのデータ・ブロックを換字処理し、さらに、換字処理をしたデータ・ブロックを何度も並べ替える転置処理をします。暗号鍵は56ビットなので、鍵の種類は2の56乗というとてつもなく大きな値になります。したがって、鍵を知らない解読者が正しい鍵を探すのは大変な仕事ですが、現在のコンピューターでは、比較的短い時間でDESの暗号文を解読できることが分かっています。このために、より安全性が大きい暗号技術が実用化されています。

 本格的な暗号技術の応用を考えると頭が痛くなりますが、「ブヌヌにバナナ」のような知的遊びは脳に適度の刺激を与えるので、頭の回転を良くするのに効果がありそうです。テレビ番組を見ていると、解答者の思考様式が伝わってきます。

都丸敬介(2005.02.27)

 

なんでもマルチメディア(380)電話の勧誘

 数日前、一つのセールス電話がかかってきました。「あなたの電話契約は事務用になっているので、紹介する割安の住宅用契約にすれば、毎月の基本料金が○○円安くなります」という内容です。私の家の電話は最初から住宅用なので、おかしいと思い、相手を確認したところ、日本テレコムの販売代理業者だということが分かりました。要するに、契約している電話事業者を乗り換えろという勧誘です。

 多くの電話ユーザーは、電話の契約に事務用と住宅用の区別があることを知らないと思います。したがって、このような電話がかかってくると、勧誘に応じるかもしれません。電話事業者を変更しても、ユーザーが大きな被害を受けることはありませんが、このセールスは不正行為といえます。電話をかけてきた担当者はマニュアルにしたがって話をしていたのだと推測しますが、そうだとすると、こうした勧誘をさせている企業の行為は極めて悪質です。ユーザーの無知につけ込んだ勧誘は一種の詐欺行為です。公共的性格が強い通信サービス事業者は、正々堂々と公正な競争をして欲しいと願います。

 固定電話の不正勧誘はすでに問題になっていて、総務省が日本テレコムに対して口頭注意したという報道もあります。これまで立派な仕事をしてきた企業に、些細なことで汚点がつくのを見たくありません。

 話が飛躍しますが、過日、家の電話にひどい雑音が入るようになりました。NTTの故障受付窓口に連絡したところ、2時間ほどで修理に来ました。原因は、電柱からの引き込み電話線をリスがかじったことでした。最近、リスによる故障が多く、対策に苦慮しているということです。

都丸敬介(2005.02.20)

 

なんでもマルチメディア(379)トリプルプレイ

 世界的に通信事業者の再編が進む中で、米国のSBCコミュニケーションズがAT&Tを吸収するという大きな発表がありました。日本に当てはめると、NTT東日本あるいはNTT西日本がNTTコミュニケーションズを吸収するということになります。
 この合併に関連する重要なキーワードに「トリプルプレイ・サービス」があります。トリプルプレイという言葉はいくつかの意味で使われていますが、この場合のトリプルプレイは、電話をはじめとする通信サービス、ブロードバンド・インーネット・サービス、および放送サービスの3種類のサービスを一括して提供するということです。

 通信と放送の融合は1990年代から具体的になってきましたが、いよいよ本格化する状態が整ってきたといえます。トリプルプレイ・サービスの実現に必要な基本的なことは、高速通信ネットワーク、とくに高速アクセス・ネットワークの整備です。

 高速アクセス・ネットワークの実現方法には、電話ケーブルを使うADSL、光ファイバー・ケーブルを使うFTTH、無線回線を使うFWAなどがありますが、安定したサービス品質を保証するのにはFTTHが最適です。SBCコミュニケーションズも大規模のFTTH導入計画を発表しています。

 トリプルプレイを楽しむのに適したユーザー端末として、すでに、テレビジョン放送の受信とIP電話機能を備えたパソコンがあります。ただし、テレビジョン受信機能付きパソコンは、普通のテレビジョン受像機と同様に、多数のチャンネルの中から視聴したいものを選ぶ方式です。これに対して、トリプルプレイ方式の放送受信に適した方式は、視聴したいサーバーにアクセスするオンデマンド方式です。オンデマンド方式であれば、視聴できるチャンネル数を限りなく増やすことができます。このことはインターネットですでに多くの人が体験していることです。

 しかし、オンデマンド放送を普遍的に拡大するには、技術的にも制度的にも解決すべき問題がいろいろあります。今年は面白い年になりそうです。

都丸敬介(2005.02.14)

 

なんでもマルチメディア(378)香り通信

 NTTコミュニケーションズが、「香り通信」の公開実験を行ったという報道がありました。この実験を見たわけではありませんが、報道によると、パソコンに接続した「香り発生装置」にデータを送り、多数の香料を合成して、指定した匂いを発生したということです。

 「通信」という言葉にふさわしいのは「発生源で検知した香りあるいは匂いの情報を、通信回線によって伝達し、受信側で同じ匂いを再現すること」であり、香り発生装置による合成は、その一部分に当てはまることです。

 情報源になる匂いの検知と識別については、1990年代に各種の識別装置が製品化されています。すでに実用になっている匂いセンサーの用途として、悪臭の検出やその強さの定量化、火災の早期検知、食品や化粧品の品質管理などが報告されています。ただし、どれも検知した匂いを遠隔地で再現することには結びついていません。

 一般的な香り通信の応用を考えてみると、香り発生装置による匂いの合成には基本的な問題があります。第一は、匂いのもとになる香料が消耗品だということです。補給が必要な消耗品を使うシステムは、用途やユーザーが限定されます。第二は、空気中に発散した匂いはすぐには消えないことです。次々に異なる匂いを伝えようとしたときに、前の匂いが残っていると混乱が起こります。

 実用的で汎用性がある「香り通信」を実現するには、香料を使わずに、人体の匂い感覚器官を直接刺激する方法が望ましいと考えます。刺激がなくなると匂いが消えるならば、次々に異なる匂いを伝えることができます。このような方法の研究がどの程度進んでいるのか調べていませんが、実現すれば多くの分野に大きな影響を与えるに違いありません。

都丸敬介(2005.02.07)

 

なんでもマルチメディア(377)放送受信料

 一連の不祥事の影響で、NHKの放送受信料支払い拒否者が急増していることが報じられています。スポーツクラブでの茶飲み話で、このことが話題になりました。

 一人が「今まで何も考えずに受信料を払ってきたけれど、払わなくてもいいのなら、私も支払いをやめようと思う」と発言したことから、話が盛り上がりました。けれども、だれも放送受信料支払いの根拠を知らないので、後日、説明することにして話を終わりにしました。

 放送法・第2章[日本放送協会]の、「受信契約及び受信料」を規定した第31条には、

 @ 協会の放送を受信することのできる受信設備を設置した者は、協会とその受信についての契約をしなければならない。ただし、放送の受信を目的としない受信設備又はラジオ放送(音声その他の音響を送る放送であって、テレビジョン放送及び多重放送に該当しないものをいう。)若しくは多重放送に限り受信することのできる受信設備のみを設置した者については、この限りでない。

 A 協会は、あらかじめ総務大臣の認可を受けた基準によるのでなければ、前項本文の規定により契約を締結した者から徴収する受信料を免除してはならない。

とあります。

 この条文のコピーを皆さんに配ったところ、面白い話が出てきました。ある人は、「加入しているケーブルテレビ会社に、NHKの受信料の支払いをやめても良いかと問い合わせたところ、いいですよという回答があったので、支払い停止の手続をしました。けれども、放送法では契約が義務づけられているようなので、改めて支払い手続をしなければならかな」と悩み始めました。

 このようなことが茶飲み話の話題になるようでは、法治国家としての秩序が危なくなります。上記条文にはあいまいなところがありますが、社会的影響力が大きいメディアでの、きちんとしたルールの説明が欲しいです。

都丸敬介(2005.01.30)

 

なんでもマルチメディア(376)英国ミステリーの舞台

 NHKテレビの、日曜日午後7時半から始まる、英国の作家アガサ・クリスティー原作のミステリー番組の最後に、作家や物語にゆかりの場所の紹介があります。この短時間の映像を見ていると、「行ってみたいな」という気持ちになります。

 英国の現役ミステリー作家ピーター・ラヴゼイの作品に、バースを舞台にしたシリーズものがあります。バース (Bath) は風呂の英語「バス」の語源になった町で、中心部にローマ人が作った浴場の遺跡があり、現在も温泉があります。ピーター・ラヴゼイが1999年に発表した「地下墓地」(ハヤカワ文庫)で、最初の事件が起こったのは、このローマ浴場に隣接したバース寺院です。

 バースはこぢんまりとした美しい町です。ロンドンから特急で1時間半程度で行くことができ、写真を写したくなるスポットがたくさんあります。東京から日帰りで鎌倉に遊びに行くような感じで、ぶらぶら歩き回るのには最適な場所の一つと言えましょう。

 ロンドンから見て、バースの手前に、巨大な石の遺跡ストーンヘンジがあります。ストーンヘンジはソールズベリー平原の中にぽつんとあります。ソールズベリー平原はゆるやかな起伏がある広い畑です。以前、この場所に行ったときの第一印象として、日本の農地との違いを実感したことを覚えています。それはアナログとディジタルの違いではないかと思います。日本の水田は、一定の深さの水を張るために、傾斜地を地ならしして段々畑にします。これはディジタルです。一方、ゆるやかな起伏がある畑はアナログです。

 ストーンヘンジの建造目的は未だに謎とされていますが、1960年代に世界的に有名な天文学者ジェラルド・ホーキンズが書いた「ストーンヘンジの謎は解かれた」(新潮社)という本によると、「史上類を見ない天文観測台であり、精巧きわまりない巨大コンピューターだった」ということになっています。ミステリーはいつも面白いですね。

都丸敬介(2005.01.25)

 

なんでもマルチメディア(375)ケータイ顛末記

 隠居生活には携帯電話は必要ないと割り切って,10年以上も前から使っていた携帯電話を手放して、かなりの年月が経ちました。この判断は適切だったのですが、思わぬことから、また携帯電話を入手することになりました。

 機械音痴の家内が、「最近公衆電話機が減ってきたので、公衆電話機の代わりに携帯電話を持とうかと思う」と言い出したのです。公衆電話機の代わりですから、電話の発信だけできるものでよいのですが、どうせ買うのなら私も遊べるものをと考えて、最高機能がついている第3世代製品を選びました。

 家の周囲の携帯電話基地局の場所を調べて、電波の強度は十分だろうと思ったのですが、この判断が間違えでした。家の周囲の地形や建物の関係で、家の中で使える場所が限られることが分かったのです。家内は、「家の中では使わないから差し支えない」と言っていたのですが、事情が変わりました。「知人がケータイ・メールの手ほどきを受けて、お孫さんとメールのやりとりができるようになったので、メル友にならないかと言ってきた」というのです。

 「メールのやりとりをするのなら、家の中のどこでも携帯電話機が使えるようにしよう」ということで、第2世代の携帯電話機を買ってきました。この結果は良かったのですが、メール操作の手ほどきが大変です。これから時間をかけて、メールのやりとりを日常生活に定着させるだけでなく、同年代のメル友の輪を大きくするように誘導したいと考えています。高齢者にパソコンを使うメールに興味を持たせるのは非常に困難ですが、携帯電話のメールはハードルが低くなりました。外出する機会が減る高齢者にとって、ケータイ・メールの効用はますます大きくなってきました。

都丸敬介(2005.01.16)

 

なんでもマルチメディア(374)情報システムの建築様式

 過去数十年にわたって、情報技術者不足が指摘され、対策として人材育成が行われてきました。一口に情報技術者といっても、仕事の内容や求められるスキルはいろいろあります。1980年代はソフトウェアを開発する技術者の育成に重点が置かれていましたが、1990年代にはネットワーク技術者の育成が重点課題に加わりました。そして、最近はプロジェクト・マネージャーの育成が重視されています。しかし、情報システムの全体的な構想や構成を提案する「情報システム・アーキテクト」とでも呼ぶべき人材の育成については、ほとんど注目すべき活動がありません。

 建築や都市開発の分野では、基本構想を考えるアーキテクトが競り合って、将来に残る作品を実現しています。そして、多くの時代を代表する建築様式や都市の形式があります。情報システムの分野でも、幾つかの時代を代表するアーキテクチャーがありますが、最近は、規範になるようなアーキテクチャーが見えなくなってきました。

 ハードウェア技術やソフトウェア技術が高度化して、複雑なシステム構成要素がパッケージ化されてきた結果、構成要素パッケージを組み合わせたプレハブ的手法で、比較的容易に情報システムを実現できるようになってきたことが、その一因かもしれません。ユーザーが必要な機能を経済的に実現できると割り切れば、プレハブ的システムの効用は大きいのですが、信頼性やセキュリティーなどいくつかの重要な側面で弱点が露呈しています。

 優れた情報システム・アーキテクトが必要であることは、今の時代でも変わらないはずです。技術者の育成は基礎から丹念に積み上げることが大切です。この分野の大学や企業の技術者育成カリキュラムを見ると、基礎教育はかなり充実していますが、情報システム全体のアーキテクチャーを考えることの教育が貧弱です。システム開発の実務を経験した現役世代の人たちが、こうしたことに危機感を抱いて、問題解決に努力することを期待しています。

都丸敬介(2005.01.09)

 

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